翌日から、ティエリアの言う通り
朝からみっちりとスケジュールが詰まっていた。
MSのシミュレートテスト、トレーニング
講義、筋力を落とさないためのジム。
普通の受講生ならこれで終わるので
まだ自由な時間が持てるものなのだが、
イシスの場合はそれに加えて
父親の残した様々な事柄を追いかけて行く作業が待っていた。
それには勿論、ティエリア、アレルヤ、ロックオンという
現在は講師や役職付きのメンバーも加わってくる。
自分が知っているソラン・イブラヒムの事
ソレスタルビーイングが知っている
刹那・F・セイエイの事
そこから憶測できるデータ。
それをふまえた上で00に還元する。
そう、現在彼らがラグランジュ3−0に拠点を置いているのは
古いガンダム4機のデータを徹底的に洗い出す事なのだ。
今まで3機のデータはある程度洗い出す事が出来ている。
それは、それぞれの機体を扱っていたマイスターが
ソレスタルビーイングに残っていた、または
呼びかけに応じて集まってきてくれていたからに他ならない。
彼らの生体キーがなければガンダムは起動しない。
それだけ当時最重要機密であった事が判る。
ガンダムを降りる、つまりはマイスターの称号を放棄する時は
生体データを使い、プライオリティをソレスタルビーイングへ返還しなければならない。
ただ、刹那・F・セイエイ=ソラン・イブラヒムは戦いが終わった後
忽然と姿を消した。
再び、ヴェーダのデータ上に現れたのは4年前。
尤も、ソレスタルビーイングの一員であり
ヴェーダのアクセス権を所有している
ティエリアが閲覧できる状況での話ではあるが。
そこで、イシスの情報を聞き出そうという事だったのだ。
「で…これで本当に00が起動するかなぁ?」
アレルヤが不安げに聞く。
「ダメ元でもやらないよりはいいさ。
ひとまず、このデータを00に持って行ってみようか。」
ロックオンの声でその場に居たアレルヤ、ティエリア、イシスが移動を開始した。
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