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そんな中、ティムは
フラッグの通信機能を利用して
モニター上に基地内の生体反応を探していた。
Biological reaction:03
(生体反応:3名)
つまりは、自分とモニターに映っている
2機のモビルスーツパイロット以外の
生体反応が無いという事である。
もともと人数の少ない基地ではあった。
少数精鋭。
総隊長である父、グラハム・エーカーの意志でもあった
軍の中ではここに来れるという事は
相当の腕を見込まれないとやってくる事が出来ない。
そんな場所だった。
だからこそ、ティムは父親に尊敬の念をも持って
ビリーの研究所員への誘いも断り
推薦文書まで書いてもらってたどり着いたところだった。
それが、武装組織…テロリズムと
ガンダムの武力介入によって壊滅させられていく。
ティムは呆然と目の前に繰り広げられている光景が
悪夢であればいいとさえ感じていた。
そう。これは悪い夢だと。
そんな中、周辺が静けさを取り戻す。
オートマトンが全ての動きを止めたのだ。
ユニオン軍・フラッグ部隊
カリフォルニア支部、
武装テロリストによる襲撃による内紛。
それに伴うソレスタルビーイングの武力介入。
生存者・1名。
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ティムはコクピットを開け、フラッグから降り立ち、
モニター越しではないその惨状を目の当たりにしていた。
硝煙と爆撃。
死骸の数々。
むせ返るにおい。
襲い来る悪寒と吐き気。
ティムは耐えきれずに胃の中のものを全て吐き出した。
それでも、胸の中の焼け付く靄は晴れない。
その時
一陣の風とともに
ガンダム・ファネル…刹那ーイシスの乗る機体が目の前に降り立った。
ティムが見上げる中、コクピットハッチがゆっくりと開く。
そこに、イシス…『刹那・F・セイエイ』が立っていた。
ティムが睨むように見上げる。
「アイシャ…いや…刹那!!
何故だ!?何故…!?俺から奪う!?
もう…俺には残ってるものなんてない!
これじゃあ生殺しだ!
こんな状態で俺が生きてて何になる!!!」
ティムは泣き叫ぶようにアイシャへと訴える。
自分が訴えている相手が間違っている事は判っている。
だが彼は言わずにはいられなかった。
そして、彼は再び『刹那』へと銃口を向けていた。
先程までアイシャと呼ばれていた人物…刹那は
コクピットハッチから降りずにティムを見下ろしていた。
「…生きろ。ティム・エーカー。
生きて…戦え。
そして…世界の未来を変えろ。」
刹那は静かに、しっかりとした声でティムへと伝えた。
その声は風に掻き消えそうになるが
ティムと刹那がつけていたゴーグル一体型の通信機を通して
確実にティムの耳へと届いていた。

ティムは目の前からガンダムが飛翔していくのを
ただ見つめるしかなかった。
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ティムの視界の端でユニオンの旗が風に揺れていた。
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そうかぁ そうくるかぁ
あぁぁティム 強く生きてくれるかなぁ。
自分が描きだしたハム息子が成長し
こういった形で戦いの場にでて苦しみ悩む姿を見ると
不思議な気分ですねー
文章に引かれる様に彼の色んな表情が浮かびます。
泣いたり笑ったり。
あぁぁでも父さん゜。゜(つД≦。)゜。゜
よし 絵 頑張るぞwww
08で完結ですか?終の文字が見当たらないので次を期待しちゃうのですけど♪
そうくるかぁ…とか思って頂ければ
もう、こちらとしても本望です!(≧▽≦)
私自身、映画や映像(動画)を思い浮かべながら
それを文章に置き換えていく気分で書かせて頂いているので
それが読み手に伝われば嬉しいです。
この話はひとまず08までですが…
09があります。そんなオチ。(爆)