20-years-after

ラグランジュ-3-0。艦長室。
アーサ・ディランディと脳量子波を使った会話を終えたティエリアは
軽い溜息をついていた。


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西暦２２９６年、１月。
彼は訓練用シミュレーターの中にいた。

中途入学の士官学生は、他の生徒との遅れを取り戻すべく
夜遅くまで自主トレーニングを繰り返していた。

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冬のある日、彼は大きな荷物をまとめていた。
もう、あらかたの荷物は寄宿舎へ送っていた。


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気付くと、目の前に白い天井が見える。
ティムは、自分を確認する様に右手を目の前に持っていった。


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「…！分離した！？」

ティムがそう叫ぶと同時にフラッグの機体は急旋回を始めていた。


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降りろ！と叫ぶビリーの声をモニターから消し去った後、
フラッグの操縦桿を握りなおした父親に
息子、ティムは少し心配そうに父親に訪ねた。

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グラハム・エーカーの息子、ティム・エーカーは
その日、ユニオン軍、カリフォルニア基地に来ていた。


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西暦２３３５年。アメリカ・カリフォルニア。
そこにユニオン軍、フラッグ部隊の基地があった。

基地から少し離れた住宅地。
その一角の街角を買い物袋を手にした少年が歩いていた。

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アイルランド・ダブリン州、ダン・レアリー。
その一角にスェウ・ディランディはいた。


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『揺れるユニオン・フラッグ』後日談。
あの話から１年。
『影響する血筋』からちょうど１０年。
ティムがフラッグ部隊に正式所属する前日の話です。

ティムはビリーさんとは違って奥手ではないんですよー。
ティムも２２歳、大人ですよんv　って話です。（笑）
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